チョコレートだけじゃない!ブラジルで出会ったカカオの食べ方10選

小さい頃からチョコレートやココアが大好きだった私。ブラジルをバックパッカー旅行していた時に、チョコレートの原料であるカカオ豆に触れたりカカオ生産地を訪れてみたりと、運命的な?!出会いがあったのです。

実がなっているカカオの木
茶色い実がいくつか育っているカカオの木

日本ではカカオの実そのものを目にする機会がないので、チョコレートやココアの方が親しみがあるのかな思います。実はカカオは奥深〜いフルーツ。そう、フルーツなのです。これだけでももう奥深さが感じられませんか?!

カカオの花と成長中のカカオ
カカオの花と成長過程のまだまだ小さなカカオ
  • 果肉を絞っただけのカカオネクターや果肉を使ったカカオカクテル果実酒
  • チョコレートの原料となるカカオ豆
  • 古代マヤの時代から儀式に用いられていた濃度100パーセントのカカオドリンク
  • 塗って食べてよし!カカオバター
  • 媚薬効果も期待できる?! カカオリキュール
  • どんな味がするのか気になる?カカオジャムカカオティー

これぜーんぶカカオを使っているのです。

私がブラジルで出会った知られざるカカオの実。チョコレートだけじゃない食べ方・飲み方を紹介します!

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自然の恵みをそのまま食す!「カカオの果肉(カカオパルプ)」

カカオの実と果肉
硬いカカオの実をわると、真っ白な果肉がぎっしりと詰まっている!

カカオの実を割って中のカカオパルプと呼ばれる真っ白な果肉を食べる。果肉の中にはチョコレートの原料となる大切なカカオ豆(種子)があるので、食べるというよりは口の中で吸い込むというイメージです。シンプルだけれどこれがびっくりするぐらい甘酸っぱくて美味しい。

ちなみに残った種は、発酵→乾燥→焙煎を経てカカオニブとして食べることができます。(知らないで種を捨ててしまう人も、というよりこの発酵、乾燥、焙煎までする人は珍しいかも?!カカオ好きな私は友達と試してみました)。

カゴにぎっしり詰まったカカオ

これが私のブラジルでのカカオとの最初の出会い。フルーツとしてのカカオ。泊まっていたホステルのオーナーの友達の家に遊びに行った時に、カカオの実があったので割って果肉を味見させてくれたのです。

カカオの実は市場やスーパーで買うことができますよ。

カカオの実を丸ごと利用!「カカオカクテル」

カカオの実をコップ代わりにしたカカオドリンク

「カカオカクテル」は、カカオの果肉にブラジルの国民酒カシャーサと氷を混ぜるだけ。カカオの実をくり抜いた皮の部分(カカオポッド)がお酒を注ぐグラス代わり。
上からの続きですが、ブラジル人のお家を訪ねていた時に、カイピリーニャをつくる感覚で、果肉を味見した後にカカオのカクテルが完成してたのです!

カカオの実に入っているカカオのカクテル
別の友達がつくってくれたカクテル。家にカカオがあるってすごい!

カカオの果肉はものすごく甘酸っぱくて、これがかなり重要な役目を果たしているのですが、自然の甘みでお酒とも合うしとにかく美味しい。

お酒が売っている屋台
見たことのないフルーツもたくさん。お酒がおいてなければ八百屋さんというほどの品揃え!

カカオカクテルは、カイピリーニャとかを売っている屋台でオーダーできます!(ブラジルの特にバイーア州)自然の甘味だけを楽しみたい人は砂糖なしをちゃんと主張してくださいね。砂糖をたっぷり入れられてしまいます。

店先にはこんなにもたくさんの種類のフルーツが山積み。カシャーサの代わりにウォッカやジンとフルーツの組み合わせはお好みでつくってくれます。日本酒まである!

カカオがどこにあるかみつけることができますか?カカオの実はラグビーボールみたいと例えられますが、本当にラグビーボールみたいだと思いませんか?

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カカオの果肉(カカオパルプ)丸ごと入り!「カカオの果実酒」

カカオの果肉入りリキュール
カカオの果肉が丸ごと入った果実酒

カカオの果肉と砂糖をカシャーサに漬け込んで完成したのが「カカオの果実酒」。(日本の梅酒のようなイメージかな)ほんのりカカオの甘酸っぱい味がします。

家庭の味が感じられる手作り感たっぷりなショット。見つけた場所もローカルが訪れる立ち飲み屋的な場所なので、出会うことは少し難しいかもしれません。果実酒は写真のように瓶に入って売っているので、見かけたらカカオがあるか聞いてみてください。

カシャーサが置いてあるバー
カシャーサの果実酒を扱うバー。カカオはなかったので別の味をオーダー

ちなみにブラジルいろんなところで、カシャーサの果実酒を楽しめるバーがあります。お店によっては50種類近くいろんな味があってオーダーするのを迷ってしまうほど。実際は果実だけでなく、唐辛子やハーブなど漬け込んでいるものもあります。

希少で神聖な飲み物!「カカオネクター(メルデカカオ)」

グラスに入ったカカオネクター

神々の食べ物という意味を持つカカオの果肉を絞っただけの飲み物が「カカオネクター(メルデカカオ)」。混ざりけのない純粋なカカオネクターは、とにかく甘くて本当に蜜を飲んでいるかのよう。

見つけるのはちょっと難しいかもしれませんが、バイーア州ではスーパーなどで売っているので聞いてみてください。サンパウロやリオでは、「デンゴ」というチョコレート専門店で扱っているみたいです。

カカオネクターを使ったカクテル
カクテルの名前はカカオバイブ!美味しい上にメレンゲがトッピングされてて見た目も可愛い

カカオネクターをジンやウォッカに混ぜてカクテルをつくっているバーもあります。もしくはアルコールなしで、レモンやミントを加えてジュースとして提供しているところも。

冷凍のカカオジュースの素

もし、ボトル入りのメルデカカオが見つからなければ代用として冷凍のポルパ(ジュースの素)のカカオを探してみてください。ちなみにアサイやカシューナッツのフルーツ・カジュなどブラジルならではの珍しいフルーツのポルパもあります。

ジュースの素・ポルパは、スーパーの冷凍コーナーに置いてあります。

カカオパルプ フルッタ 冷凍 400g×3パック(100gx4/400gx10別途有り)

アイスにトッピングやキャラメリゼがおすすめ!「カカオニブ」

カカオニブ
カカオ豆そのまま状態と粉砕されたものが混在している。どちらもカカオニブ

スーパーフードとして一躍有名になった「カカオニブ」は、カカオの果肉の中の種のことです。発酵→乾燥→焙煎を経て、ニブとなるのです。

砕いた状態になっていることが多いのですが、まれに上の写真にあるような形がカカオ豆の状態のままのことも。また、ほとんどが焙煎されていますがこれもまれにローフードとしてのカカオニブ(焙煎していないカカオニブ)もあります。

カカオニブがトッピングされたアイスクリーム
手づくりアイスクリームにチョコレートとカカオニブをトッピング。全部ヴィーガン

もちろんそのまま食べることもできますが、おすすめはアイスクリームやスムージーにトッピング。また、カラメルソースをからめたニブは、甘苦い味が病みつきになります。

カカオニブ入りのチャーハン
カカオ農園でのご飯。目から鱗!的なカカオニブ入りチャーハンも

また、カカオ農園のオーナーがつくってくれたのが、ご飯とニブを炒めたニブチャーハン?!。

甘苦いを味あえる甘いものとの組み合わせが個人的には好きですが、しょっぱい系とも合う!ことも発見しました。もちろんサラダにトッピングしても良し。

古代マヤの時代からの伝統儀式に由来!「カカオドリンク」

セレモニーでのカカオやカカオ豆
カカオセレモニーの一部。チョコレートやカカオニブと一緒にカカオドリンクが

古代マヤの時代には何千年にもわたって、儀式で神への捧げ物としてカカオが使われていたのです。そして現在、カカオ産地を中心としてにわかに?! 人気を呼んでいるのが、「カカオドリンク」を使ったカカオセレモニー。

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カカオドリンクを注いでいる女性

カカオ豆を丸ごと挽いてできたカカオバーからつくられるので、もちろんカカオ100パーセント。カカオパウダー(ココア)では取り除かれてしまうカカオバターを含み、また砂糖も加えられていません。

コップに入ったセレモニー用カカオドリンク
イベントで参加したカカオセレモニーでのカカオドリンク

カカオセレモニー用のキットやカカオバーが市販されているので、自宅でもカカオドリンクを楽しむことができます。心を開く効果があるカカオ私は自宅でカカオドリンクをつくってセレモニーをたまにやっています。

塗ってよし!食べてよし!「カカオバター」

カカオ豆からカカオバターとカカオマスに磨砕している
カカオ農園での体験。機械でカカオバターが抽出されている様子

乾燥した後のカカオ豆を機械で圧縮してカカオバターとカカオパウダー(日本でいうココア)に分けます。カカオ豆に含まれるカカオバターの割合は50 %ですが、とても貴重なものとカカオ農園の人が言っていました。

パッケージに入ったカカオバター

カカオバターは、アンチエンジング効果や心臓によい脂肪分を含むので化粧品にも使用されています。カカオバターの香りがよくアロマテラピー効果もあるそうです。

カカオバター

また、自家製チョコレートをつくるときにカカオパウダーを固形状にする役割を果たす必須アイテム。カカオバターは33〜37度ぐらいでとろとろと溶けて液体状になります。それ以下の温度だと、写真のように固形の状態。

自家製チョコレート
ちゃんとしたチョコレートにするにはもっとカカオバターが必要だったのかも?!味はバッチリ!

このカカオバターを使ってチョコレートを実際につくってみました。カカオバターの量が足りなかったのかしっかり固まらずトリュフになったり、ザクザクチョコレートでしたが、自家製だと砂糖の量も調整できアレンジできるし何より美味しく健康!

甘酸っぱい味がやみつきに!「カカオジャム」

瓶に入ったカカオジャム

カカオネクターを使って「カカオジャム」なんていうものまでつくられています。写真は、マラクジャというパッションフルーツを混ぜたもの。甘酸っぱい味がクセになります。

さらにおすすめは、唐辛子との組み合わせ。カカオの甘酸っぱさと対照的なスパイスが絶妙な味に生まれ変わりやみつきになること間違いありません!

媚薬効果もあるの?! 「カカオのリキュール」

 試飲しただけで、購入するにまではいたらかなった「カカオのリキュール」。というのもコンデンスミルクが入っているかのようなとにかくあま〜いお酒。原料にはカカオバターやカカオマスを使っていて体によいし、とろりとしていて口あたりはよかったのですが……

試飲してくれたお店で、これは媚薬効果があるんだよ!だからおすすめだよ、なんで買わないのぐらいの勢いでした(笑)カカオには媚薬効果があり、さらにアルコールが加わって効果倍増ということかな?

リキュールそのままではなく、これをカクテルに混ぜたりする使い方もあるので、個人的にはその方が魅力的に感じました。

ちなみに、カカオパウダー(ココア)を使って自家製カカオリキュールをつくれるレシピもあります。

カカオに捨てるところなし!カカオハスクで「カカオティー」

カカオハスクとカカオニブ
これはハワイのチョコレート工場での写真

カカオに捨てるところなし!カカオハスク(カカオの外皮)からできる「カカオティー」。カカオ豆を焙煎した後に皮(殻)を取り除くのですが、これでお茶ができるのです。カカオ豆の皮がお茶っぱのように売っています。

ただどこにでもある、というわけではなくカカオ農園などマニアックなところに行かないと手に入らないのが残念……ちょっと苦味のあるなんともいえない味。シナモン、クローブ、カルダモモ、生姜とハチミツなどと一緒にお茶をつくってもらったら美味しかったです!

カカオハスクを使ったジンも!

捨てるところなし!いろんなカカオを試してみて

カカオポッドは、カクテルのコップとして使用し、皮はお茶にと捨てるところが全くないカカオの実!チョコレートだけではないカカオの食べ方・飲み方を紹介しました。ちなみに……カカオの皮を料理に使うレシピまでも見かけました。(食べたら食レポします!)

私は全部ブラジルで食べたり飲んだりしましたが、カカオ産地であれば見つけることができると思います。それに最近ではカカオセレモニーが流行っているみたいで、カカオ産地以外でも体験できます。また、日本でも購入できるものもあるので気になったら是非試してみてください!

ところで、沖縄でカカオを栽培する活動のニュースを見て嬉しくなったしすごいなあと感動。日本産のカカオだけでつくるチョコレートができる日が楽しみですね!

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種類が違うカラフルな色のカカオ
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